2-2.統合失調症

症状

(「DSM-IV-TR」より抜粋)
A.
幻覚 (幻聴、幻視など・・本当に声が聞こえ、物が見える感じがするため、初期は本人にとって現実との区別がつきにくい)、
妄想(事実ではないことを真実だと思い込むこと)、
まとまりのない会話(ひんぱんな脱線・滅裂)、
ひどくまとまりのないまたは緊張病性の行動、
陰性症状(感情の平板化、思考の機能が弱い、意欲の欠如)

B.
社会的または職業的機能の低下

どの症状が中心になるかによって、次のタイプに分けられます。
1)妄想型 (被害)妄想、幻聴 他の型に比べ、発症年齢は比較的遅く30歳以上のケースもあり。
2)破瓜(はか)型 意欲の減退、感情の鈍磨、自閉的傾向青年期に発症
3)緊張型 緊張
4)鑑別不能型

発症と経過

1)発症:大部分の患者は15~35歳くらい
(それ以降の中高年世代で、幻覚・妄想などの症状が発症した場合、統合失調症ではない妄想症(パラノイア)などの疾患の場合があります。)

2)経過
前兆期:あせりの気持ちや、精神的に休みたい気持ち、心と体のバランスが崩れている、音にひどく敏感になる、眠れない、ちょっとした出来事に他人が悪意で自分を陥れようとしているのではないかと猜疑心が強くなる。

急性期:統合失調症の症状が出る。幻聴、幻視、妄想。どうにも防げないような窮地に陥ったような著しい不安。不安が収まらず、睡眠ろくにとれないなど。
精神科に入院が必要な場合もあります。

治療:精神病薬による薬物療法が主になります。
その後、
休息期:症状が落ち着くよう、休息や睡眠を十分にとります。
回復期:リハビリテーションをしたり、社会復帰を段階的に行う人もいます。デイケア、SSTなど、生活の基本的なことを整え、社会復帰のためにコミュニケーションや就労支援などを利用する。
再発防止を考慮することも大切です。

近年では、新薬の向上により、病気の経過も昔に比べ、入院期間が少なく、退院後の症状が安定してきている人が増えています。 とはいえ、まだ退院後も、さまざまな障害、薬の副作用がある人が多いです。

身体の不調

睡眠がうまく取れない、
うつ症状、
体が思うように動かない、
疲れやすい、
肥満や糖尿病などの生活習慣病にかかりやすい、
のどの渇き、
便秘、
パーキンソン症状など

生活のしづらさ

対人関係がうまくいかない、
家事など日常生活の基本的なことが一人では不自由、 など。
特に、かつては10年、20年以上の長期入院も多かったため、退院後の社会復帰が難しい人もいます。

統合失調症(分裂病)と聞くと、恐ろしいイメージを持つ人もいるでしょう。実際、病気自体は、重く辛いものがあります。
しかし、他人に危害を加えるような症状(他害)の人は、ごくまれで、ほとんどの患者さんは、むしろ控えめで、心やさしい人が多いです。

リンク

厚生労働省「みんなのメンタルヘルス」>統合失調症

参考・本

クリストファーS.エイメンソン「家族のための精神分裂病入門」星和書店(2001)
全国精神障害者家族連合会「統合失調症 家族の知っておきたいこと」第3版(2003)

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