3-3.医療費・福祉制度

費用などを支援してくれる制度があります。

[1]自立支援医療

1.内容

精神の病気で通院している場合、医療費、薬局での薬代の自己負担が安くなる制度です。
原則として、自己負担は1割になります。(ただし、所得に応じて負担の上限額が異なります。所得の低い方ほど、負担の上限額も低く、生活保護の受給者は無料です。)

2.対象者・範囲

精神疾患があり、通院している人。精神障害および精神障害に付随する軽度な疾病に対して。

3.申請窓口・問合せ先

地元の市町村の役所、精神障害者担当。受診されている医療機関でも、対応していただけるはずです。
申請書、医師の診断書(意見書)、世帯の範囲・世帯の所得が確認できる書類、印鑑が必要。

4.有効期限:1年

・このような公費負担制度は、他に結核、難病、高齢者のインフルエンザの予防接種・・などであります。精神では、多くの人が利用しています。(平成17年、約70万件)

[2]ひとり親家庭医療費助成制度

・ひとり親家庭で、児童を育てている人(親、もしくは親に代わり育てている人)と、その子ども(20歳未満)が対象です。

・医療機関(病院・薬局・歯科医院など)で、保険診療により受診した医療費の自己負担分を、市区町村が助成します。

・ただし、状況によって、必ずしもこの通りでない部分があるので、詳しくは、地元の役所に問い合わせてください。

[3]限度額適用認定証・高額療養費制度

健康保険に加入している人が対象ですが、入院などで医療費が高額になったときの制度があります。

1)限度額適用認定証
入院の場合、限度額適用認定証を提示することにより、医療機関での支払いを高額療養費の自己負担限度額までにすることができます。そのためには、70歳未満の人は、健康保険組合より限度額適用認定証の交付を受け、医療機関に提示する必要があります(70歳以上の人は住民税非課税世帯の場合)。

2)高額療養費制度
入院に限らず医療費が高額になったとき(1か月の自己負担限度額を超えたとき)、健康保険組合から、自己負担額を超えた金額が払い戻される制度です。所得などによって、自己負担限度額は異なります。
申請は、いずれも健康保険組合に対し行います。

3)高額医療費等貸付・委任払い
高額療養費は病院などから提出されるレセプトの審査が行われるので、請求してから支給されるまでに約3ヶ月程度かかります。そのため、医療費が高額な場合、一時的でも個人で用意するのは大変です。
そこで、医療費の支払い用の資金を無利子で融資する「高額医療費等貸付事業」があります。全国社会保険協会連合会が、各都道府県の社会保険協会と協力して行っているものです。この場合、申込みから2週間~3週間程度で借りられます。また、国民健康保険の場合、患者さんが直接払わないで済む「委任払い」の制度もあります。

*問合せ先・・・受診している医療機関、健康保険の保険者(国民健康保険なら市区町村というように、保険証に書いてあります)

[4]傷病手当

病気やケガで働けなくり、勤務先を休んだ日が連続して3日間あった場合、4日目以降の休んだ日に対して支給されます。健康保険に入っていることが条件ですが、国民健康保険は、この制度はありません。また、同一病気に対し、1年6ヶ月が限度です。

[5]障害年金

国民年金の場合、障害基礎年金1、2級が受けられます。
また、厚生年金、共済年金の場合、基礎年金の上乗せとして「障害厚生年金」「障害共済年金」があり、1級~3級及び一時金として障害手当金があります。
年金制度に加入している者が、老齢年金(65歳)の対象となる前に障害をおってしまった場合に、受給できる年金です。

受給資格などくわしいことは、役所にお問い合わせください。

障害年金の等級

障害基礎年金・障害厚生年金1 級: 日常生活が1人では、ほとんどできない状態
障害基礎年金・障害厚生年金2 級: 必ずしも家族などの助けを借りる必要はないが、日常生活に困難があるという程度
障害厚生年金3 級: 障害は重くはないが、日常生活や社会生活上の制約があるという程度

精神疾患で対象となるのは、統合失調症、気分障害、てんかん、発達障害、器質精神病です。
強迫性障害などはかつては神経症に分類されていたのですが、障害年金の認定基準では「神経症は、その症状が長期間持続し、一見重症なものであっても、原則 として、認定の対象とならない。ただし、その臨床症状から判断して精神病の病態 を示しているものについては、統合失調症、気分障害に準じて取り扱う」とされています。

参考:障害年金サポートセンター

[6]精神障害者保健福祉手帳

1.内容

精神に障害のある人が、一定の障害にあることを証明するもので、手帳があると、いくつかのサービスを受けることができます。

全国共通のサービス:
・税金の申告の際、障害者控除が申請できます。
・雇用保険加入者が失業給付を受ける場合、障害者として給付期間が最大1年まで(150日~360日)のびるので、ゆるやかに復職を行うこと ができます。
・ハローワークの専門援助として、精神障害者相談窓口が利用できます。
・携帯電話の割引制度が利用できます。

都道府県・市区町村によるサービス:地域によって異なります。

2.対象者・範囲

精神障害のため、日常生活や社会生活に障害のある人です。入院・外来の区別なく初診日から6カ月以上経過すると、申請できます。

3.申請窓口・問合せ先

地元の市町村の役所の精神障害者担当(東京都23区の場合:保健所)。
申請書、診断書(障害年金受給者の場合:年金証書の写し)、印鑑、写真が必要です。

4.障害の等級(1~3級)と判定基準

1級  日常生活が1人では、ほとんどできない状態(家族など他の人の助けが必要)。
2級  必ずしも家族などの助けを借りる必要はないが、日常生活に困難があるという程度。
(ストレスがかかる状態では対応が困難になるが、デイケアや作業所などの参加ができるという程度)。
3級  障害は重くはないが、日常生活や社会生活上の制約があるという程度。(保護的配慮のある事業所に雇用されて働いている者も含む。)
( 1,2級は障害年金の等級に準拠。3級では、その他の疾患として、OCDのような神経症性障害、ストレス関連障害、身体表現性障害も、能力障害の度合いによっては対象となりうる。)

5.有効期限:2年

*ただ、現在、手帳の利用者は、統合失調症など重い精神障害の方が多く、強迫性障害で、この制度を利用している人は、少ないのではと思います。身体、知的の障害者手帳に比べ、手帳の利点も少ないです。
しかし、携帯電話の基本料金が安くなるなど、いくつかのメリットがあります。 あと、自治体によっては、独自のメリットがある場合もあります。

[7]生活保護

世帯単位で、収入が減ったときに、生活の最低保障を国がする制度です。

・地元の役所の福祉課や福祉事務所を通じて、申請します。
・医療費に対しては、医療扶助があります。保護を受けた場合、健康保険は使用できずに、医療券の支給を受けて、受診します。また、医療扶助のみの、保護申請は困難です。
・世帯単位ですので、同一世帯に、高収入のある方がいる場合は、申請できません。(世帯分離すれば可能な場合もあります。)
・年金やアルバイトなどの収入があっても、それが保護限度の金額内なら、申請できます。また、貯金や持ち家がある場合も、金額や状況によっては、保護可能な場合があります。

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