5-8.電源プラグの発火恐怖とほこり

(2020.8.2修正)

電源の機器の名称:
コンセント・・・壁に付いている2つの穴、
差込プラグ(もしくは差し込み、プラグ)・・・電気機具のコードの先に2つの金属の棒が突き出ているもの。

強迫性障害(OCD)で、外出前の戸締りの確認に時間がかかる人で、電気の差込プラグを必ず抜くという人いる。
また、電源の差込プラグにほこりが付いていないか、使うたびに確認するという人もいる。
理由は、抜かないでいて、火事になるのが怖いという。

このような強迫観念が生じる人の中には、
・ドライヤー、電気ストーブ、アイロンなど、熱を扱う電気器具のスイッチがつけっぱなしなら、火事にならないかという強迫観念が生じる人がいる。そのためには、スイッチだけでなく、プラグも抜いた方がより安心できるという思いだ。
・コンセントとプラグに、ほこりがつくと、火事になると思っている人もいる。しかし、ほとんどの家庭では、コンセントが掃除しにくい場所にあり、ほこりがついたままになっている場所がいくつかあるものだ。

コンセント・プラグ+ほこりが、火事を連想させる元となった情報は、どのくらい確かなのだろうか?

「電源 火災 コンセント」で検索してみる。

検索結果の例:
東京消防庁のHPで、トラッキング現象による火災を紹介していた。「プラグのさし刃間に付着した綿ほこり等が湿気を帯び、微小なスパークを繰り返し、やがてさし刃間に電気回路が形成され出火する現象を言います」
この説明は間違ってはいない。
しかし、その対処法が、不十分である。
「火災を防ぐためには、コンセントに差し込んだままのプラグ等にほこりなどが付いていないか定期的に点検し、清掃するように心がけましょう。」
これが、必要な状況は、非常に限られるので、どこのコンセントでも必要なわけではない。
しかし、OCDの人は、電源にほこりがたまったら、火事を起こすと考え、「定期的」という記述の加減がわからず、過剰に点検とほこり除去に走ってしまいかねない。

電源が発火するには、ほこりだけではダメなのである。
通常の綿ボコリは絶縁体で、電気を通さないので、それだけでは発火に結びつくようなスパークは起きない。

ほこりより大事なのは、湿気(水)とか金属片のような導電物質がそれに適度に混ざっていて、しかも、スパークできるような絶妙な抵抗・電流に偶然になる必要がある。電気が流れ過ぎても、瞬間的にショートしてしまう。それで、発火するには、近くに燃えやすい物質があって、ショートのスパークが燃え移る必要がある。
これを人工的に起こすのは、簡単ではなく、実験だとアンモニウム水溶液などの電解液を用いて、スパークが起きやすくする。

世界中に、何百億?何兆?の電源があるか知らないし、ほこりも湿気もどこにでもある。しかし、こういう現象が起こるのは、それに比べたら、非常に稀である。

だから、予防のポイントは、主に次である。

①排水や結露など、水気がたまりやすい場所、もしくは金属工場のように、金属片などの導体が、ほこりに混ざりやすい場所の電源コンセントは、警戒した方がいい。
②電源プラグやコード自体が、壊れていたり、古くなって劣化している機器は使わない。(コードやプラグが、ひび割れているなど)
③コンセントに、プラグをしっかり刺して、その間に、ほこりが溜まりやすいような隙間は、なるべく作らない。

そういうOCDの患者さんでも、冷蔵庫の電源を外出前に抜いたりはしない。
しかし、それ以外の電気機具(テレビ、PC、携帯の充電器、エアコンなど)であっても、コンセントの形はほぼ同じである。
電流の量に応じて、電源コードの太さが異なるが、ちゃんとJISのような共通の企画に沿って作られているはずである。
ならば、電源の形状が同じなのに、なぜ冷蔵庫は抜かないで、他は抜くのか?

こういう矛盾を含む考えもOCDの特徴である。

シェアする
Ariをフォローする
強迫性障害などの精神疾患 OCDサポート
タイトルとURLをコピーしました