(初稿2008.5.27→修正2018.10.15)
私が、インターネットを始めたのは、1990年代、Windows95が出て、しばらく経った頃でした。その頃の私は、もうとっくに強迫性障害は治った後で、精神疾患とは関係ない仕事に就いていました。当時のPCは、モニターやネットにつなぐモデムなど、別売りで合計2-30万円くらいかかる高価な時代だったのですが、それくらいは買える余裕もできていました。
ネットで、病気に関するサイトものぞき始めました。
ひきこもり向けに「篭城(ろうじょう)」ってサイトがあって、そこに出没していました。そのようなネットの掲示板を通じて、強迫性障害などの不安系の病気に悩む人にも出会うようになり、そういう人が非常に多いことに、気づかされました。
私は、すっかり治ったのに、他の人はそうじゃないんだって現状を知りました。
当時は主に、Yahoo!掲示板の「強迫性障害の人話しませんか?」(というようなタイトルだったと思う)にトピ主がいなかったので、よく出没してレスを書いていました。そこで、毎回似たようなことを答えるのは面倒だから、ここを見てくださいってなページがあれば便利だと思ったので、web上に自分のサイトを作りました。最初は、私の絵のサイトに数ページ書いただけでした。
「外へ出ませんか」を始めたのは、2002年頃?かな。
強迫性障害のページは、その後、ホームページのタイトルを「強迫性障害の案内板」になって、徐々に補足、修正していくうちに、ページ数も増えて、内容もマシになって来たかなって感じです。ハチが、ちょっとずつ巣をこさえていって、いつのまにかでかい蜂の巣になってる・・ってみたいに。
これは、私が森田療法をやっていた頃の感覚とも似ています。初めは、不完全で当り前、とにかく踏み出すことが大事。少しずつ、些細なことでも積み重ねて行くうちに、いつしか・・・てな感じです。
この頃、私の仕事は、今とは別の職種で、強迫性障害については単に元患者のアマチュアでした。振り返るたびに、危なっかしいことも書いていたなって思います。
でも、そうこう掲示板越しにレスを書いて、この記事を書いている2008年というと、もう10年くらいはたっています。その間、掲示板やメールでやり取りしてきた人は、OCD関係だけで・・・1年で100人くらいはいるから、千人は超えているはずです。多すぎて、記録を整理できていません。
ネットでは、関わったというだけであって、その後、どうなったかわからない人多いです。むしろ、多くの方と関わることで、私の方が、他では得られないことを、いろいろ教えていただいてきたって思います。
その後、私は、2001年から福祉の仕事に就くようになり、OCD以外の精神疾患の方や、身体や知的の障害、高齢者、野宿者、いろいろな方に関わりてきました。その経験が、こういうサイトを運営していく上でも、役に立っています。
OCDという病気は、とかく頭だけで考える観念の思考になりがちですが、やはり実際の体験が大事です。これも、病気を経たから、思い知ったことです。